トイレ休憩らしい。
我々達も皆の後ろについて土手に飛び移る。
土手を登ると少し広まった草叢、建屋は何も無い。
男達は左の方へ、女達は右の方へ、
女達はスカートを広げ草叢にしゃがみ込む。
「ラオスの女達はスカートの下に何も履いてないんだぜ」
と言った相棒の意味が判った。
ラオス女性は、皆、
直径が腰周りの倍くらいある寸胴のスカートを身体の線に合わせて巻くと、
余った部分をくるりと胴に巻く。
用を足す時はそれをヒラリと広げるのだ。
彼方此方に水牛の姿が見られる辺りに来ると、船は頻繁に止まり出し、
一人一人、客を下ろし始めた。
標識等は当然無いし桟橋も無い。河の分岐が次々に現れ、島島が出現し出した。
マンガ如きの地図で見ると、メコンが熊手のように広がり、
やがて、滝となってカンボジャに流れ落ちる筈だ。
「此処だ」
と言われ慌てて船を降りる、降りたのは我々だけだ。
ムアンコーンは街と言うより部落、四、五軒の民家と小さなお土産屋、
粗末な食堂、その食堂に腰を下ろす。
当然、冷えたビールがある筈は無い。
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